時々はぼんやり考える

ライブの感想など

奥田民生2023 ラビットツアー ~MTR&Y~

2022年秋、中津川ソーラー武道館で隙のない素晴らしい完璧なMTR&Y体験をした私は満足感でお腹いっぱいになるもしばらくしたらツアーを渇望するカラカラ干物人間になったのであった。ツアーがあることは予想していたけど思ったより早く発表され夢じゃないかと思い完走後もまだ夢だったんじゃないかと思っている。


太陽が見ている
ツアー初日の終演後に「一曲めは手拍子禁止」とのお達しをツイッターで見ていたので、なるほどこの曲かと思った。礼さんが紙コップでテーブルを叩く音から始まるライブ。全く見たことのない新しいライブの始まりかたを見ていると感じた。リズムを刻まれると確かに観客という生き物はそれに合わせて手拍子しがち。ここは紙コップの音を聴く時間なんだから全然いらないわな、と思いながらひとつひとつ聴く。頭から終わりまで完全に手拍子無しで聴けたのは、私が行ったなかではツアー2本目の京都だけだった。あとから思うと貴重な体験。それ以降の公演は手拍子が始まって徐々にフェードアウトする感じ。いちいち注意喚起してたらそれはそれでなんかダサいからまあいいや。太陽が見ているは最新シングルなのでもちろん聴く気まんまんで行ったけど実際聴いてみるといきなり圧倒された。渋い印象のある静かな始まりだけど徐々に膨れ上がるようにOTの存在を感じた。日常からこの場所にたどり着いて今ここにOTがいるってことが頭に刻まれて目を見開いた。ギターソロを聴いたら爆ぜそうになった。OTがいるんだ!!!!!!!って思った。「つめたいままの手のひらを重ね合わせて」から声が高くなっていき高揚感がはんぱない。「俺たちを待ってる誰かがいるかもしれないぜ」と歌う、待ってた~!曲にノるというよりは深く頷きながら噛みしめるように聴いてしまった一曲めだった。


無限の風
日常生活のなかで音源聴きまくっている曲が生演奏されている状況にまだ慣れないし気持ちが追いついてない。ちょっと重い雰囲気を経てサビの「荒野の上に立って〜」から曲調が明るくなり照明も明るくなった気がする。すべてが露わになったようななんだか気恥ずかしい気分。どっしりした演奏だけどスピード感を感じてうかうかしてたらおいていかれそうと思った。


月を超えろ
イントロ無しの一撃必殺な曲なので息が止まった。MTRYが演奏する月を超えろが大好きでな…!バシバシドシドシキレキレのドラムがすき屋…。「イカした君は~」からのギターも大好き。ふだん気にしてる体重もゼロなり無重力のようだった。パーリナィだった。ギターの弾き方も男前で見てると女性ホルモンが超でた。ソロ終わって「今夜ふたりで~」と歌いはじめる時とかにスポットライト当たってかっこよかった。イイもん見たあ~~!!って感じだった。最後に「明日へと」って歌詞を3回繰り返すが全部違った表情を見せ表現力の豊かさになみだ…。「明日へと」選手権OTが優勝だった。


ライオンはトラより美しい
ライオンはトラより美しいくん!!!!!!!会いたかったよ!!!と思った。イントロでキター!って思った。これはまぎれもない天才曲である、OTの特色がよく出ていると思います(誰?)。OTがよく言っている「声は楽器」的なことがよく分かる。声は歌って感じじゃなく演奏のひとつだと感じる曲。まとわりつくような演奏が贅沢を浴びているような感覚になり幸せになる。「子分になれ 取り巻きになれ」の部分しかりこの曲はOTのライブ以外では味わえない旨味みたいなものが詰まっていると思います。


カヌー
カヌーをやった!!!!!カヌーをやったぞーーーーーーー!!!!!と叫びたくなった。ぞくぞくした。それぞれの楽器の音がまじりあって溶けていくのが官能的だと思いました。


音のない音
ソロ楽曲のなかでも一番好きくらいの勢いで好きなので、今回のツアーで一番戻りたい時間でした。愛知公演はMC少なめ口数が少なめだったので、何もしてない時間が流れるのも幸せだなーと感じていたのですが、それって音のない音じゃん!!と合致してひとりで高揚していた。君と僕の日々をつなぐ音をもっと、君と僕のあいだをおよぐ音をもっとおおおお!!!!!OTとわたしのあいだは音楽だったという大発見がありました。はあ、よい。ただ湊さんの魂のドラムで聴くとこの曲の持ち味であるアンニュイさのようなものが欠けたような…気がした…。軽快さすらちょっと感じた。ロックンロールで良かったんだけどね。「まよわせきれいな虹色の迷路」「ふるわせきれいに七色の線路」とかの歌詞に合わせてか、色とりどりの照明にステージが照らされたときがあって、夢?って思った。きれいだった。目に焼き付いている。てかなにこの素敵な詞は。


愛のボート
歌いだしの歌詞「毎日愛のボートで」にちなんで、「毎日」というワードをふくませたMCから急にこの曲に突入するというノリをやっていた。ライブではわりと聴き馴染みがある印象はあるけど嬉しかった。心地よさでトリップしおかしくなりそう、やばぐすりか?アウトロの演奏もたっぷりと永遠に終わってほしくない時間が続いた。


イカントリーロード
ハーモニカホルダーを装着するのに戸惑うというあざといノリをずっとやっていた。もうそれスムーズに付けれるダロ!でもかわいいネ!ってなった。ハーモニカ吹くことによってOTから発せられる音の種類が増えるので“幸”がいっこ増えることと同等である。キャッチ―さもあり切なさもありシャウトもキマってかっこいい。いろんな感情になった。


白から黒
ダウナー系名曲。なにがどうなってこの音楽が生み出されているの?と思うような複雑な演奏を聴いた。有太さんのソロがありすごく価値のあるものを聴いたような気分になった。今回の舞台セットの世界観と曲がマッチしていて、特に「夜の夜景~」からが夢みたいだった(ずっと夢)。没入感ナンバーワンでした。後半で意外と熱い歌い方になるのもライブならではで好き。


明日はどうだ
照明がすんごおく明るくなってお客さんまる見えでびっくりした。わかりやすく、こからはっちゃけるゾーンだと感じた。ギターソロ入る前などにシャウトがあり、そこからは全細胞が民生おおお😭ってなったのであんまり記憶ない。


KYAISUIYOKUMASTER
記憶ない。最高すぎて頭おかしくなりそうだったというかなってた。OTがよくやるギター弾きながら一瞬片足上げる動きかっこいい好き。見られて嬉しい。


トリッパー
びっくりした。こうも最高が続いていいのかと。最高ってこんなに続いていいんだっけ?と思った。どこかでバランスがとられるんじゃないかと。


フリー/まんをじして
日替わり曲。わたし的には均等に2回ずつ聴けました。どちらもすごく久しぶりに聴く気がして選曲にびっくりした。福岡で聴いたまんをじしてはすごく楽しそうに演奏していて良かった。


イナビカリ
楽しすぎた。これも聴いてると重力を感じなくなった。月に行った。


手紙/最強のこれから
日替わり曲。手紙!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!個人的には手紙が強すぎました。ソロなんか胸が締め付けられる。伝わってくるものが大きすぎる。受け止められない。最強のこれからは余計な雑念が頭に浮かぶこともなく純粋な気持ちで聴けて純粋な涙が出て思い出しても今泣けそう。


御免ライダー
楽しすぎた。OTからめちゃくちゃ躍動感を感じた。そんなに跳んでくれるならこちらも跳びますとも!!と脚力のすべてをそこに置いてきた。


アンコール さすらい
良お~~。どんなにくたくたヘロヘロでもこれから何でもできると思わせてくれる一発目の音。記憶がないほどにスピーディに終わってしまう曲。マスク越しでなんとなく歌った。たみおさんに聴こえたかな?


アンコール 快楽ギター
パクリ元のLed Zeppelinを歌ってから始まるスペシャルで究極な快楽ギター。高音ボイスが脳天に刺さり体を貫通して割れて中身全部出た。これが快楽で極楽で天国かと知った。最後の歌詞「ふるえてまってな」のところは普通に歌うんじゃなく「震えて待ってな ○○(地名)!」とシャウトしたのでご勘弁と思った。最後の曲で言う「待ってな」は本当に罪。責任をとってほしい。

 

↓自分が参加した公演のメモ↓


23/02/07 ロームシアター京都
・マスクしてれば何してても良いってなったんですよね?みたいなこと言う
・声だしOKとははっきり言わない
・コロナ禍で発声禁止でも、OTライブはもともと騒ぐタイプのライブじゃないから「俺は何も変わらなかった」「星野源は泣いたんですよ?」
・オートモビレで先日京都来た。その時に初めておもての入口に行った。演者はいつも裏口だから裏口のほうが馴染みがある。裏のほうが表。裏が表。みたいなこと言い「白から黒」の演奏に入った(気がする)。
・これでもスタイリストがついてます。こんなのも着てます。←襟がなくボタンとジッパーが両方付いてる難易度の高いシャツ
・みんなの衣装についても話す。礼さんの衣装、仮縫いみたい。有太さんはヒムロック感。みなてぃリハの時と一緒の服着てね?
・ギターを弾くのに袖が邪魔だから腕まくり。半袖が良い。(礼さん「半袖にしてくれって言えばいいじゃん」→OT「言ってるのに!」)
・みなてぃがタバコふかし、OTは飲酒。ロックミュージシャンという感じだった
・今日はツアー2本目だけどほぼ初日
・ギター弾くの久々だから手が痛い。ハーモニカスタンドみんなどうやって付けてるの?斉藤和義に聞けばよかった
・WAO!WAO!と言ってる時間があった


23/03/01 日本特殊陶業市民会館
・OT「名古屋と言えば?」礼さん「シャチホコ」OT「金ってこと?」→あまり会話続かず、盛り上がらずwOTの名古屋への関心の無さが、実に名古屋のライブって感じだった
・有太さん「(名古屋と言えば)食べ物が茶色」OT「食べ物ってたいてい茶色だよ」→(面白いので)拍手が起こる→OT「別に褒めてるわけじゃないです」プイー→有太さん「応えてくれているんだよ」フォロー
・「なれなれしく話しかけてくる代わりに拍手してるってことね」みたいなニュアンスのこと言う。(フゥー!!⤴ってなった)
・舞台セットについて話す。「あそこに地球が見えるってことは、ここはどこなんだ?」というようなこと言う。みなてぃが月をふむふむと眺める時間があった。OT「何してるの?」→みなてぃキョトン
・礼さん「なんで月=うさぎなんだろうね?」→OT「そりゃ(月の模様が)そう見えるからでしょ」
・アンコールはめずらしく舞台上手から登場。みんな下手から出てくるものだと思ってるのでアンコールし続ける。「もう登場してますよ。いつまで手拍子してるんですか」としてやったりみたいなこと言う。
・今日は8公演目。ずいぶん前に始まったのにまだ8。手が痛いし。19時開演は遅い。←なにかしら文句言う
・MCのときは休憩してる


23/03/11 川口総合文化センターリリア
・ステージに向かって話しかける系のお客さん不届きものが多い
・川口名物の「太郎焼き※」を食べたOT(※いわゆる今川焼き)。クリームがたっぷり入っていて胃がむかむかした。もう飯いらない。あんなに一度にクリームを食べることは普通無い、みたいなことを言っていた
・有太さんはこの会場にパイプオルガンを弾きに訪れたことがある。口々に「ここにパイプオルガン無いじゃん」とか言われる(同じ建物の別のホールにあるらしい)。
川口市の印象。この辺に住んでる知り合い(?)がわりと多い。スタッフとか。
・会場へはみんなで車で来て、「ああここだ」「着いた着いた」とか言ってたらセレモニーホールとかいう別の建物(斎場)に間違えて行っちゃってた。←草
・古いコンサートホールがお好きなOTなので会場を褒める。古いホールは良い。でも別に残してほしいわけではなく、川口市が新しくしたいと言えば「そうすか。」と思う
・「毎日こういう仕事してるから」みたいなこと言い、「毎日、毎日…」→愛のボート
・歌いだしがあやふやというかハッキリ歌わない箇所が多かった印象。歌詞カンペがあるのに?
・退場するとき、振り向かないけど手だけうしろにやって両手でバイバイしていた。なんだそのかわいい技は
・退場するときに流れるWhat a Wonderful Worldに合わせてちょっと歌った。ラブい


23/03/25 福岡市民会館
・あきらかに機嫌が良くて口数が多いOT。シャウト多かった。浮ついてた。
・紙コップ持ちながら登場の礼さん、でも既にテーブルに紙コップは用意してある。「なんだ、あるじゃん」みたいなこと言ってた。礼さんに近い座席だったので、初めてまじまじと礼さんの観察ができた。トリッパーのイントロなどでかわいいゆるい踊りをしていた。
・ギターをいじりながら「説明するとお~~…」と、今なにを調整したのかを自分から教えてくれた。「ここにツマミが4つあるでしょ。牛の胃袋のように」
・ライオン~のアウトロが終わりそうなとき、1列目中央のお客さんに向かって手を伸ばしたのが見えた。ピックを渡したんだと認識したときに頭がハテナマークでいっぱいになり、心ここにあらずみたくなってしまい次の曲はまともに聴けなかった。OTという人間の行動は一生不可解であると思い自分も動揺したけど瞬間的に\キャー/と黄色い悲鳴が響き渡ったのはおもしろ体験でした。グリム童話とかおとぎ話の世界かと
WBCの話したりギターのネックでペッパーミルポーズしたり。中継で流れる曲(Separate Ways)をちょっと演奏したり、「なんでこれが使われてるんだ、失恋の曲だっつうのに」みたいなこと言う
・退場する前舞台上手に挨拶来てくれたときに一番近くで見れて“人間”を感じた
・「また来ますね」って言った

 

セトリも舞台セットももちろんMTRYも今までで一番かっこよく最高なツアーでした。言葉にはできないので簡素な文章になってしまう。この満たされた気持ちがいつまでも続けばいいなと思っています。リアルタイムなお気持ちまとめもあります↓
https://min.togetter.com/LrZ6CKG